【第1話 ドイツの親娘】
ケルン大聖堂 〈ドイツ観光HPより〉
H19(2011)/4/5 夕方、無線にて中京区の旅館へお迎え、
慌てて出て来られたのが外人で、
40歳前ぐらいの金髪女性と、とても可愛いいお嬢様2人でした。
旅館の方が、「日本語が通じないが、忘れ物を南禅寺近くまで捜しに行かれます!
近くへ行くと分るらしいので、お客様に聞いて行って下さいと」!
「そしてまたここまで帰って来てください」と聞き。
少し不安を抱えながら
取り急ぎスタートし、
〈My photo〉
すでに暗い南禅寺三門辺りへ着くと、
お客様がジェスチャーで「この辺りに止めて待って下さい」と言われ、
ところが驚いた事にタクシーに子供を二人置いたまま、
私に何も告げずあっと言う間に探しに行かれたのです、
私はえっ!異国で小さな子供を置いてと唖然としました。
子供二人は >@-@< ギョットしてかなり緊張していました。
何も言わずに慌てて親だけ出て行くので、さすがビックリしました。
もうあたりは暗くなり、それでもなかなか戻らないので、
後部座席の二人は不安を前面に出しています。
それはそのはず、全く知らない国へ来てこの始末。
余りに可愛そうなので、とりあえず
「Where are you from?」と声をかけると
驚いたことに
「ドイツから」と返ってきました。 沈黙が続くので、
片言で
「ドイツの歌知ってるよ!」と言い、
日本語でドイツ民謡の
わ ら べ は みーたーりー《野バラ》を口ずさむと
二人がお互い見合ってニッコリとし、私はそれを見てやっとホットしました。
ドイツ人ですが英語もマスターしている子供でちょっとビックリ。
そして私の「 いくつですか?」に
「10歳と5歳」と英語で返ってきました。
「日本の歌知ってる?」と 駄目もとで聞いてみたら、
なんと!
「チューリップの歌を知っているよ!」それも日本語でとの事。
お母さんはまだ戻ってこないし
「一緒に歌おうか?」と。
日本語で!一緒に歌いだしました。
さいた さいた チューリップの はな が
ならんだ ならんだ あか しろ きいろ
どのはな みても きれいだな
とっても上手に日本語で歌い!
何故、日本の歌を?知ってると聞いてみると
インターナショナルスクールに通っていて、歌は学校で覚えたらしいです。
少しの間でしたが、とても楽しく時間が経過しました。
ローデンブルグ 〈ドイツ観光HPより〉
ロマンチック街道 〈ドイツ観光HPより〉
やっとフーフー言いながら、
タクシーに戻って来
たお母さんは、忘れ物が見つからなかったようで、
凄く不機嫌な顔で「旅館まで帰ります」との事、
お母さんが戻って来られた時に、
子供達は、私と一緒に
「チューリップ」の詩を歌った事を
楽しげに話そうとしていました。
お母様はそれどころではなかった様でしたので、
気分転換とご乗車記念に、プレゼント用にいつも持っている
下段の神坂雪佳の木版画・「雷神と牧童」のハガキ2枚をプレゼントしました。
子供にはチョット怖いのと可愛いのを。
待ち時間、子供とはいい感じで過ごせましたが、
お母様には、結局何を忘れたのかは聞けなかったのですが、
このドイツ人には、
今回の京都の旅で嫌な想い出が出来てしまったようで、、
私までが心苦しく、何故かしんみりお宿まで送り届けました。
その日は、心地よい温かな子供との会話と歌の反面
なんだか申し訳ない気持ちで、チョット残念な1日になりました。
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【第2話 フランスの老夫婦】
H22/4/13 岐阜県の〇O様 と フランスのDF様 5時間観光
ベルサイユ宮殿 〈フランス観光HPより〉
O〇様はある金属卸業を経営されていて、
学生時代のフランス留学時、 DF様宅でホームステーされていました。
DF様はその昔フランスの大手デパートで古美術を扱い、
買い付けで幾度となく来日され、
特に京都の新門前通りの骨董街に足を運び、
また接待を受け、
一流の料亭に行ったと仰っていました。
京都大好き外人で、懐かしく今回〇O様とご一緒に来られたと聞きました。
今日のコースは私の
《お薦めコース》でお任せいただき、
ホテルから私の好きな処ばかりで、
先ず新緑の「
瑠璃光院」へ
My photo 「瑠璃の庭」
~大徳寺・塔頭の
>「高桐院」b>
[写真の季節は秋ですが]
〈TOM'S photoより〉 「アプローチ」
~昼食
>「泉仙」b>
~ 「しょうざん庭園」
My photo 珍しい「酒樽の茶室」
My photo 京都府の木に指定「台杉」
My photo 裏千家11代 「玄々斎設計の古茶室」
アビニョンの橋 〈観光HPより〉
今回フランスの
DF様ご夫人が、
特に
「しょうざん庭園」 が素晴らしく興味があったと何度も仰っていました。
観光の途中、何度も京都の想い出話をされ、
私はフランス語でサッパリ理解できませんが、
全部O様の通訳で楽しく聞かせて頂きました。
今でも、老御夫婦持ち前の
「暖かで、ふんわりとした情の深さ」を思いだします。
ご乗車記念に、下段の木版画[御祝儀袋 歌舞伎絵]を2枚プレゼントしました。
最後にDF様の思い出が凝縮されている「古美術街・新門前通り」を
ゆっくり走り・・・・・・
フランスからです、もう120%再会はないと確信しながら何か切ないお別れの挨拶で・・・・・。
いつまでも私の想い出に残る、いい「出会い」 でした。